『少年クラブ 三月号』大日本雄弁会講談社 昭和24年3月1日発行

2019年9月28日

漫画などもあります

火食鳥

 ニューギュアやモルッカス群島にすむ火食鳥は、魚を取る名人です。火食鳥が水の中へはいってくと、小さな魚が、「これはよいかくれ場所があるわい。」と、羽の下へもぐりこみます。
しばらくして陸へあがった鳥が、つぱさをハタハタとふると、魚が飛びだしてくる。それをくしばしで、つまんで食べてしまうのです。なんと、おもしろい鳥ではありませんか。

左ページの四コマ漫画、タイトルは「凍った凍った」小坊主さんが登場する、素朴なほのぼの漫画です。

漫画の後に今更な目次w

少年クラブ 三月号目次

ひょうし…………伊原宇三郎
○日なたぼっこ(着色写眞)
(グラフ)
○日本一の天狗の面…………(五)
○両ホームラン王力くらべ(六)
○名選手の少年時代…………(七)
○ぼくらの先生カメラ訪問(八)

(折込口絵)
◇すばらしい自動車の行列………小松崎 茂
◇人間が自動車を考えつくまで…鵑川 満

(画集)
○卒業の日…………………河目悌二(九)
○勇敢な少年………………三輪 孝(一〇)
○火官鳥………………………飯塚羚兒(一一)
◎漫画おもしろブック………………(一二)

○熱血小説 太陽への道……………大林 清(一八)
○滑稽物語 きっちょむさん……小出正吾(三一)
○明朗小訛 僕らの世界…………佐々木邦(三八)
○少年小説 北風と少年たち……劉 寒吉(五二)
○連載漫画 冒險兒プッチャー…小川哲男(六〇)
○冒険小説 緑の金字塔………南 洋一郎(七二)

◇ぼくらのぺージ……(七〇)
◇ふしがなカードの作り方…筑摩鉄平(四五)
◇質  問  箱……(四八)
◇トンチスクール……カムカム博士(五八)
○春よ早くこい(少年詩)…サトウ・ハチロー(二六)

◇農業の魔術師…………中村 浩(二八)
○おさるの機関手漫画訪問・伊崎かずお(四九)
○写生器の作り方(工作)………滝沢要吉(四六)
◇滑稽和歌…………………河目悌二(三六)
◇停  電(漫画)……かたびら・すすむ(三七)
◇ぼくたちのからだのふしぎ……(六四)
寺尾博士にきく読者研究会―

綴じ込み付録の少年クラブ野球カード6

本堂 保治
(大阪ロビンス)
大阪の生まれ。日新商業から阪神に入り、昨年太陽に移った。好守好打の二塁手。年齢三十二才

川崎 徳治
(読賣ジャイアンツ)
福岡縣生まれ。久留米商業出身。南海を経て昭和二十一年巨人軍に参加。球界屈指の剛球投手。二十九才。

平山 菊二
(読賣ジャイアンツ)
山口縣生まれ。下関商業出身。昭和十二年巨人軍に参加。俊足好守好打の名外野手。年齢三十二才。

野球カードの裏面は、三菱鉛筆の広告です。

さまざまな読み物へ

有名どころ。サトウ・ハチローさんの少年です。

漁師のおじさん  権六さん

ぼくらのために  ネットあむ

冬にわかれる   砂浜の

ひなたでせっせと ネットあむ

……

農業の魔術師

    たねしスイカ

「ほほう、たねなしスイカが、とうとうできたね。」
と、おとうさんが、新聞を見ながら、ひとりごとをおっしゃいました。
「たねなしスイカってなあに。」と、すぐ春夫君がききました。
「たねのないスイカさ。ふつうのスイカには、たねがたくさんあるだろう。それをある方法でたねをすっかりなくしてしまうことができるのだよ。」
「おもしろいなあ。もっとくわしく説明してください。」
「たねなしスイカを作るには、コルヒチンという薬を使うのだ。ふつうのスイカのたねをまい

……

きっちょむさんの話

あるとき、わたくしは九州の旅をして、別府温泉へとまりましたが、そのとき、そこの土地に住んでいる友人に案内されて、にぎやかな町のなかをけんぶつして歩きました。
すると、とある店ののきさきから、「きっちょむ飴」と書いたかんばんの出ているのが、目につきましたので、わたくしは、はてな?と思い、「あれはなんです。あの飴は?」と、友人にきいてみますと、「ああ、あれですかい。あれはねきっちょむ飴ですよ。」
「そのきっちょむ飴というのは、なんです。」
「きっちょむさんの飴というわけですね。」
「飴はわかりますがね、そのきっちょむさんというのは、いったい、なにものなのです。」
「ああ。あなたは、まだ、きっちょむさんを知らないのですね。……」と、友人はおどろいたようにいって、「それは、いけません。この土地へ來て、きっちょむさんを知らずに帰ったりしては、お話になりません。飴は、とにかくとして、きっちょむさんの話だけは、みやげに持って帰ってください。なにしろ、この豊後の国の名物なのですからな。」
「へえ、それで、そのきっちょむさんは、どこにいるのですね。」
「きっちょむさんは、もう、どこにも、いやしませんよ。そうですね、今から二百七八十年もむかしに死にました。」
「へえ、そんなにむかしの人なのですか。」
「そうなのです。でも、きっちょむさんは、まだ生きてるとも、いえますぞ。」
「え? 生きてる?」

……

この後、いわゆるトンチ話に繋がっていくわけですが、今読んでも結構面白い読み物ですね。

左ページ下に、パイロット万年筆とコーリン鉛筆の広告があります。

「コーリン??聞いたことないなぁ……」と思ったのですが、調べてみたら現役で営まれてる会社なんですね。

ブランドロゴの顔の向きが左右逆になってますが、恐らく同一の事業会社だと思います。

漫画のコマの読み順に違和感がw

今もお馴染みゼブラの広告のとなり、地球鉛筆とういう鉛筆メーカーもあったんですね。

ふしぎなカードの作り方

 まず第一図のような、厚紙のカードを十五枚ほど作り、
「きみは有名な学者になる。」
「きみはアナウンサーになる。」
などと、おもしろいもんくをいろいろ考えてかいていきます。
できたら、すべりのいい太めのひもを通して、片方にむすびめをつくります。
そして、第三図のように一枚のカードをさかさにして、手のなかにびったりいれて、友だちに引かせるのです。このとき、カードは引く友だちにぴったりあったものをさかさにしておくのです。