『世界知識』誠文堂新光社 昭和14年5月号

2019年8月26日

蓄音機ネタの投稿が続いてましたが、今回からは自分の備忘録もかねて、暫し古雑誌(パブリックドメインとなっている時代のものをターゲットに)の紹介をしていきたいと思います。

古雑誌にも、少年誌・婦人誌・青年誌・専門誌……といろいろありますが、今回は当時の世界情勢がテーマになっている『世界知識』という古雑誌を取り上げます。

とは言っても、丁寧に記事内容を書き起こすとか考察を語るとかするつもりはなく、何となくページをめくってビジュアル的に気になったところを抜粋する形式ですので、あまり資料的な価値はなないものとご承知おきください。

表紙

簡単に雑誌タイトルと出版社で検索してみると、ほかの表紙デザインのものも散見されましたし、1930年代前半から発行されてるようなので、一定期間継続的に出版された月刊誌のようです。

いやぁ……、当時の時代背景がモロに出てますね。

でも管理人ホシガメは見方が斜めなので、手前に描かれている方が誰なのかは存じ上げませんが、目にした瞬間から故・成田三樹夫さんに似ていることに着目してしまうのであります。

成田三樹夫さんといえば、松田優作さん主演のTVドラマ探偵物語での「工藤ちゃん~」と言う声が一番印象に残っており、いつも思い出してしまいます。

ところで、ヒトラーは何でちょび髭なんか生やしてたんでしょうね?それにヘアスタイルも海苔貼り付けたみたいで間抜けに見えます。誰か周りの人が「アドルフ君、それ格好悪いよ」って教えてあげりゃよかったのでしょうが、怖くて言えなかったんでしょうねぇ~w

内容

表紙めくって最初の見開き

右ページはよくありがちなパターンで、誠文堂新光社の書籍広告なのですが、左ページの広告がいい感じです。

今も昔もオヤジの悩みは薄毛なわけですなw

その名も「ヨウモトニック」って……、そのまんまなネーミングの開き直った潔さに感動してしまいます。

イラストも秀逸で、哀愁漂うオッサンの表情に「もののあわれ」を感じずにはいられませんね。

キャッチコピーは、右上の丸囲みから……

抜毛

フケ止め

若禿

から始まり、

「我・發毛工作

頗る順調ナリ。」

乞フ・安ンゼヨ!

という戦時フレーズっぽさを醸し出しつつ、

正しい養毛料ヨウモトニツクは……

この、ヨウモトニツクとルビを振るセンスがたまりません。

そして、

烈しい病的フケ・抜毛の病原を

制御し、毛根の機能を強化して

其發毛力を促し、初期禿頭を好

轉せしむる、正しい養毛効果を

發揮す。

と続きます。

もう、ふっさふさに生えてきそうな気がしてきますね!

ページ上段の締めくくりは、

無代進呈 若ハゲの新?防止法

となっています。

下段右下は、鏡のイラストの裏に、

若禿豫防に

ヨゥモトニック

三共の生物学的養毛料

とメインのコピーが入っています。ゥとッが小さいのが当時の正式な商品名なのでしょうかね?

旧三共製薬の商品のようで、現行品では無いようです。

旧三共製品
三共ヨウモトニック – 養毛剤。第一製薬との統合後しばらく発売していたが、ヘアケア関連を「カロヤン」に一本化するため販売終了。

出典:wikipedia

世界知識 第十二巻・第五號(昭和十四年五月號)の目次

表紙……ドイツを背負う三巨頭

マドリッドの陥落と欧州政局

汪精衛の第三次聲明

紛糾するヨーロッパ

欧州の政局と米国の外交政策

ドイツと隣接国との経済関係

ソ聯外交の本體と日ソ暫定協定

聯邦制度を繞る印度の政情

イタリアのユダヤ人問題

共産党大会とソ聯極東政策

上海スケッチ

天津の租界問題

抗日諸機関の現状

蒋介石の人と戦術について

事変以降の支那貿易

米国人の日本海軍論

ドイツ悪性インフレの思出

(小項目など中略)

女天下の支那の話

西洋綴方教室

振袖訪欧記

新ローマ法王ピオ十二世

伊仏紛争の中心チュニス

ツラン民族の動きと国策の方向

支那軍隊の素質解剖

日本人の戦闘精神と死の軽視

外交小説 極東の嵐

編集後記

時世が反映された、いかにもな項目ばかりです。

見開き広告

お勉強の指導業書

四月からの新学期に

お子様を優等生にする為の

無給の家庭教師が是れ!

こいった教材の纏め売りビジネスモデルって、昔からあったんですねぇ~。大抵は学習机か本棚に並べたまま、飾りになってしまうのでしょうけどねw

世界各国の大観書籍広告から戦時記事へ

時局の三大出版

最新 満州国大観

最新 支那大観

最新 ロシヤ大観

Left Caption

ホシガメ

満州→ラストエンペラー、支那→支那そば、ロシアじゃなくてロシヤ?濾紙屋?と、浅学ゆえのプアな連想をしてしまう管理人ホシガメなのでありました……。

陸の荒鷲が空中より弾薬や食料を落下傘で投下してゐるところ

春の戦線

臨家鎮附近のクリーク前を進撃する皇軍

北支に中支に我が皇軍は進む

英国が世界に誇る新鋭兵器

フランコ軍遂にスペイン征定

記事中の広告

日本のインキを代表する

丸善

アテナインキ

机、机にアテナあり!

2オンス入 30セン

古雑誌にある広告の素朴さとレトロデザインが大好物です。因みに、丸善のアテナインキは現在でも生産されており、文房具店などで入手可能なようですね。

その他の記事

ニューヨークに開催されてゐる

万国博覧会の全景

躍進ドイツの姿

バルトの小国 ラトヴィア

ジブチ

ーイタリア領エチオピアの表玄関ー

宝塚少女歌劇

振袖訪欧記

新ローマ法王

ピオ十二世を語る

伊仏紛争の中心、北アフリカ

チュニス

チュニスと聞けばコレ!「カスバの女」でしょう。

♪ 明日はチェニスかモロッコか 泣いて手をふるうしろ影…… ♪

物悲しいメロディが琴線に触れます。元々はエト邦枝さんの歌唱ですが、ちあきなおみバージョンもいい雰囲気ですね。

Left Caption

ホシガメ

フィン人の娘 って画像、別嬪さんですねぇ~。

編集後記と最終ページ

本號定価 金八十銭

裏表紙

表紙の重々しさとは打って変わって、裏表紙の雰囲気は緩いです。

「レートフード」という商品の広告のようです。

キャッチコピーは、

キリリとお肌をひきしめる

レートフード

トロリ……一滴

紳士淑女の

身嗜みに!

肌色

白色

殿方のおヒゲ剃り後の整容に

御婦人の活発な身嗜みに

まぁ、化粧水とかローション的なものなんでしょうね。

イラストもオジサンなのか?オバサンなのか?、中性的な感じで何ともいえない雰囲気があって良いです。