『世界少年 新年特別號』新光社 大正10年1月1日發行

2019年9月14日

今回ご紹介するパブリックドメインの古雑誌は、大正10年1月に新光社から発行された世界少年 新年特別號です。(新広社は後に倒産しますが、紆余曲折を経て後に誠文堂に吸収合併されたようで、今の誠文堂新光社になります。)

比較的ページ数の多くない小冊子なので、入手時点で落丁しているページ(付録ページ、3~14ページほか数ページ)以外は、すべてスキャン画像を掲載していきます。(後で気づきましたが、二重めくりしてしまって一部スキャン漏れしたような……)

表紙

お正月らしいデザインになってまして、和凧の絵柄は達磨さんですね。表紙左端に「大附録 新日本お伽双六」と記載されてますが、残念ながらその付録ページは遊ぶために切り離されたのでしょう、綴じ代を僅かに残し無くなってました。

着物に学帽というスタイルは、大正期には当たり前だったのでしょうか?学帽を深々と被っているあたりに子供らしい感じが出ており、いいイラストですね。

内容

表紙めくって最初の見開き

いきなり見開き広告です。広告の内容はともかく、各広告ページの上部にある共通の一文が気になりました。

此廣告を見て御申込の方は必ず『世界少年』愛讀者なる旨御申添を願ます

Left Caption

ホシガメ

出稿分とは別に、広告主からインセンティブ貰える仕組みがあったんでしょうかね?

世界少年 新年特別號 の目次

以下、目次の項目を書き起こしました。(OCRかけてから誤認識個所を修正しました。見落としあるかもしれませんがご容赦ください)

新年特別號目次
元   旦 (表紙)……………八重木和雄
祝   砲 (オフセット版)…………森田ひさし
ゴリラの顔(寫眞版)海に浮く城(二色版)紫?一閃(寫眞版)

鵞 鳥 の 新 年(歌)………………(一)
極 光 の 下(探偵寓話……瀧川九六(四)
初  日  影(繪書物語)………丸山福二(八)
負  惜  み(漫  書)………森田ひさし(一二)
夢  の  國(活動寫眞)………高須 青兒(一四)
日 東 艦 隊(冒険小説)………無名将軍(一七)
吾輩發奮の動機(立志談):男爵・後藤新平(二四)
大 關 常 の 花(相撲談)………池田菊圜(二六)
愛國少年の奮闘(探偵小説)………小田律(三〇)
大江山探検記(奇談)………………………記者(三九)
名      馬(武勇譚)………若松 薫(四二)
紀 念  の 本(少年小説)………藤波美登里(四七)
天狗使の老博士(不思議談)………山田鐡吉(五二)
朝 の  太 陽(口語詩)………佐藤落葉(五六)
頤 の  脱 線(滑稽小流)………丸井多摩吾(五八)
飛 ん だ お 化(漫 書)………小林士郎(六二)
八歳の後藤又兵衛(歴史小説)………武田鶯塘(六四)
世界一の熊の皮(珍・話)………………(七一)
かがやく路(長篇小説)………佐藤落葉(七二)
ビ ツ ク リ 箱(漫 書)………大里四路(七七)
愛読者新年大曾の記………………………(八八)
おさらひ倶楽部………………………(八六)
讀 者 の 領 分………………………(八八)

暫し見開き広告が続きます

書籍広告から、いきなりエアガンやらの広告に移りますかw

それにしても……、このエアガン系の種類の豊富さは何なのでしょうか?そんなに需要あったのかな??

蛇腹のカメラやハーモニカなどの広告もあって、結構な贅沢品にも思えるのですが……。この手の少年誌って、もしかしてリッチな層の子弟向けだったのでしょうかね?

左ページの広告、イラストデザインも含めてイイ感じですね。

不思議に賣れる魚形水雷型

トーピード萬年筆

注意書きがありまして……

ニセモノあり

ドラゴン印龍の顔に御注意

だそうです。

割と堅めなジャンルの書籍広告の中に、なぜか手品の広告がw

広告ページって結構飛ばしてしまいがちですが、よく見ると玉石混交の中に面白いネタがあったりしますので油断できません。そのキャッチコピーも含め古雑誌のページをめくる楽しみの一つでもあります。

画像を拡大して、あちこち眺めてみてください。

記事本文の始まり

この見開きの間、3ページから14ページまで、入手時からありませんでした。

「冒険小説 日東艦隊 」の作者名が、

無名将軍

となっています。

意外に著名な作家の変名かもしれませんが、こういう敢えてチープな感じを狙ったネーミングセンスって、何となく嬉しい気分にさせられるのであります。

挿絵の雰囲気が、わりと好みです。こういう想像力の拡張を邪魔しない挿絵がいいですよね。昔読んだ本を読みなおした時などに、挿絵をきっかけに当時の想像したイメージが記憶に蘇るときがあったりしますが、やはり良い挿絵とはそうした想像のトリガになるものなのでしょう。