COLUMBIA No.115(No.114)コロムビア卓上型蓄音機のバージョン考察

2019年7月28日

コロムビアNo.115もしくはNo.114で、2丁ゼンマイ仕様の機体をどうしても入手したくて、オークションを物色してたのですが、なかなか手に入れることが出来ませんでした。

当初はNo.115(No.114)にマイナーバージョンの違いがあるのを知らず、「そのうち、2丁ゼンマイの機体にあたるだろう」と根拠のない思い込みをしていたのですが……、累計で3台まで入手して全て1丁ゼンマイ仕様だったので改めて調べてみると、どうやら型番に「-B」と付いてるものが2丁ゼンマイのようだと分かりました。

この機種は1930年頃の製造ですから、モーターボードにある型番表記のデカールは、経年劣化などで大抵なくなってしまっており、なかなか「-B」付きの個体を狙って入手するのも難しかったのですが、この度入手することが出来ましたので、マイナーバージョンの違いについて一部推定を交えながらまとめてみたいと思います。

これまでの入手機体について

1台目No.115-A

最初に入手した個体は既に手放してしまったので、今となっては記憶を頼りにということになるのですが……。型番のデカールはありませんでしたが、オートストップ機構は付いており1丁ゼンマイでしたので「-A」付きだったものと思われます。また、本体内部の色に赤みはありませんでしたのでNo.114ではなくNo.115だと推定できます。

製造当時の広告に、「百十四號・赤色マホガニー 百十五號・褐色マホガニー」とあるようなので、型番デカールがなくなっていても本体内部の色調でNo.114なのかNo.115なのかは識別できるわけです。因みに本体外側は退色して赤みが薄くなっているので、単体で見た場合は中を見ないと判別しにくいと思います。(No.115と並べて比べられる環境なら、外観のみでも判別可能でしょうが……)

2台目 No.114-A

これはNo.115との事で入手した機体です。ですが、本体内部やルーバーの内側が赤みがかっていたので「No.114じゃないかな?」と当初から思ってました。今回改めて比較してみたところ、No.115よりも明らかに本体内部などが赤いので、No.114と確信した次第です。

オートストップ機構がありますので、無印のNo.114ではなくNo.114-Aとなります。

画像の上段が入手2台目のNo.114-A、下段が入手3台目のNo.114-Aです。

3台目 No.114-A

3台目にして初めて、型番デカールがかすかに残存した個体に巡り合えました。

画像では分かりにくいのですが、かすかにNo.114とAと思しき表記があるように見えます。オートストップ機構があり1丁ゼンマイなので、消去法的にも「-A」付きと判定できますね。

この3台目を入手した時点で、2台目の本体内部の赤みと3台目の色味がほぼ同一だったので、2台目も多分No.114-Aだとの思いが強くなったのですが、何分にも3台目の型番デカールが薄いので、まだ確信には至らずといった状態でした。

4台目 No.115-B

型番デカールが捲れちゃってますけれど、はっきりとNo.115-Bの表記があります。

もちろん2丁ゼンマイ(75型)が入っておりましたし、本体の外部にも内部にも塗料の赤みはなく、褐色マホガニーのNo.115-Bがやっと手に入ったわけです。

改めて、No.115-Bと2台目3台目との色味の違いを比較をすると、やはり2台目3台目の本体内部やルーバーの内側には塗装の赤みが残っていると確認できましたので、どちらもNo.114-Aと確信できました。

No.114-AとNo.115-Bの概観比較

No.114-Aの正面、本体外側は退色して褐色になってますが、ルーバー内部には赤みが残っているのが分かると思います。

上蓋と脚部装飾の傾斜部分を除く、胴の部分の高さが約20cmとなっています。

No.115-Bの正面、ルーバー内部も褐色マホガニーです。ルーバー上部分の淵までの高さが、No.114-A よりも13ミリほど高くなっています。

この違いは、2丁ゼンマイを収めるためのスペース確保のためだろうと思います。

上蓋と脚部装飾の傾斜部分を除く、胴の部分の高さが約21.3cmとなっています。

No.114-Aの上蓋です。ここも赤みが残ってますね。

No.115-Bの上蓋です。No.114-Aとの違いは色味だけですね。

実は、ターンテーブルの大きさと色が違うのです。

左がNo.114-Aで直径約28cm、右がNo.115-Bで直径約30cmです。

ターンテーブル表面の天鵞絨色は、No.114-Aが赤紫でNo.115-Bは紫です。

因みにオークションの過去画像などで確認した範囲では、「無印」「-A」共に赤紫のようです。なのでNo.115-Bを識別する目安としてターンテーブルの紫がポイントになるかもしれません。(でも、No.114の-Bは赤紫のようです)

No.114-AとNo.115-Bのモーター比較

No.114-Aは50型の1丁ゼンマイモーターです。ガバナーの重錘が板バネの外側にある古いタイプです。

クランクでの巻き数は、50回転くらい行けます。

No.115-Bは75型の2丁ゼンマイモーターです。こちらも、ガバナーの作りは重錘が板バネの外側にある古いタイプです。

まだ入手したばかりなので、簡単に清掃して注油しただけです。クランクでの巻き数は、110回転くらい行けます。いずれオーバーホールする際に、丁寧に洗浄して組み直そうと思ってます。

まとめ

No.114及びNo.115のマイナーバージョンの違いについて、これまでに分かった事をまとめます。

No.114とNo.115の数字の違いは、本体塗料の色をあらわす。

No.114とNo.115には、「数字のみの無印」「数字に-A」「数字に-B」のマイナーバージョンがある。

  • 「数字のみの無印」は、オートストップ機構なし・1丁ゼンマイ(実機は未入手)
  • 「数字に-A」は、オートストップ機構あり・1丁ゼンマイ(実機にて確認)
  • 「数字に-B」は、オートストップ機構あり・2丁ゼンマイ(実機にて確認)

他に、「数字に-B」は「無印」や「-A」よりも本体高さが13ミリ程高く、ターンテーブルの直径も20ミリ程大きい。

以上、この記事が世界のどこかでどなたかのお役に立てば幸いです。