飯米配給臺帳とSP盤
今回は、「なんだそれ??」ってな記事タイトルになっております。
タイトルのキーワード組み合わせ的には、「セーラー服と機関銃」なみに距離感がありますねw
ところで、「セーラー服と機関銃」と言えば、やはり薬師丸ひろ子バージョンでしょう。
そして、角川映画つながりの「時をかける少女」と言えば、やはり原田知世バージョンでしょう。
どちらも初期バージョン以降に何度かリメイクされ、それなりにヒットもしたようですが……。オリジナルをリアルタイムで(読み)観た者としては、当時の角川映画で表現された世界観こそが全てなんですよねぇ~。
角川映画と言えば……、いや……、脱線しすぎるのでまたいずれ。
閑話休題
なんで飯米配給臺帳?
先月9月に、縁あってSP盤と収納棚をまるっと頂くことになったのが、事の発端なのであります。
一部 twitter でもつぶやきましたので、併せて掲載しておきます。
父の友人が、コツコツ先代の遺品整理をされているようで、先週末に誂えの木製収納ラックと共にSP盤を戴いた。約60枚程あったかな、自室に置き場所を確保して、やっと清掃と分類再収納が終わったw
— ホシガメ (@hosigame0106) September 23, 2019
今回入手分で一番の珍品がコレ!コロムビアのテスト盤です。奈良光枝さん歌唱で実際にリリースされたものと同一のレコード番号や曲名がレーベルに手書きされてます。 pic.twitter.com/zMeGGD5agC
— ホシガメ (@hosigame0106) September 23, 2019
大好物の川田義雄さんのも一枚ありました~!浪曲ブギウギw pic.twitter.com/6Dd7DunP3n
— ホシガメ (@hosigame0106) September 23, 2019
メジャーな所では、東京キッドや東京の花売娘とかもあります。 pic.twitter.com/oi9Hb1udDF
— ホシガメ (@hosigame0106) September 23, 2019
とまぁ、そんな経緯で入手したSP盤を整理していたのですが……。
恐らく、蔵にしまったまま数十年手つかずだったので、収納棚に入れてあったとはいえ、だいぶ汚れておりました。
紙のスリーブ(ジャケット?)からSP盤を慎重に取り出しつつ、一枚一枚濡れふきんで汚れをふき取る作業をしておりましたところ……。
時々、コロムビア・ビクター・ポリドール・ニッチクなどの見慣れた紙スリーブではなく、何やら罫線に手書きの数値が記載された紙スリーブが出てきました。
「元の紙スリーブが破れて、代替の紙で製作したのだろう」と気に留めなかったのですが、何枚も同一フォーマットらしき罫線が入ってるものがあるので、手を止めてよく眺めたところ、どれも飯米配給臺帳と表記された共通点があることに気づきました。

町内会・配給所・住所・氏名・職業などと、配給の日時・数量・代金などが手書きで記載されてます。

年度の記載が見当たらないので時期が不明ですが、恐らくは戦時中から戦後までの期間のどこかでしょうね。
配給区分の分類が結構細かいことに感心しました。

因みに、配給所はすべて旭町となっており、モノの出どころを踏まえて考えると、福島県原町市(現在の南相馬市原町区)旭町の飯米配給臺帳ということがわかります。
原町といえば……、知る人ぞ知るアイスまんじゅうw
この台帳がSP盤の代用スリーブの状態で十枚程度ありました。糊が剥がれて壊れかけでもあり、手持ちの紙スリーブに交換しましたので、この代用スリーブは捨てようかと思ったのですが……。
何となく資料的価値があるかもしれないので、念のため保存しておくことにしました。
~とまぁ、そういうわけでSP盤に飯米配給臺帳が絡んでいた次第です。
SP盤にもメズラシキモノアリ
twitter にもありますが、今回入手のSP盤に珍品が混じっていたので紹介します。
コロムビアのテストレコード

コロムビアのテスト盤レコードです。
1954年5月にリリースされたものとレコード番号が同一なので、ほぼリリース盤と同じものと思われます。
- 月に散りぬ/奈良光枝
- M214666
- 西條八十/服部良一
- 瀧村プロ映画『第二の接吻』主題歌

- 涙の孔雀/織井茂子
- 西條八十/服部良一
- M214665
- 瀧村プロ映画『第二の接吻』主題歌
テスト盤らしいところは、ラベルに TEST RECOAD とあるのもそうなのですが、盤の大きさが10インチじゃなくて12インチになっているところです。
画像ではわかりにくいかもしれませんが、外周寄りのところには手書きでレコードナンバーが掘ってあり、音溝も変則的になっていて無音部分が長くあってから、通常の10インチ盤外周部くらいのところになってやっと音が鳴り始めます。
思いがけず洋楽も
こちらは、洋楽SP盤の蒐集をされている方には珍しくないでしょうが、あえて入手しようと思わずに手に入って嬉しかったものです。

Tennessee Waltz(テネシー・ワルツ)の Jo Stafford(ジョー・スタッフォード)盤です。江利チエミさんの歌唱は、ジョー・スタッフォードに似ている気がします。

裏側は、Guy Mitchell – My Heart Cries for You です。1950年頃のリリースでしょうかね。

Bill Hayes – High Noon です。これは、1952あたりのリリースと思われます。

裏面も Bill Hayes で、Padam-Padam.
ほかにもイイモノありそうで
ルイ・アームストロングやタンゴやハワイアンなどもありましたし、昭和前期の流行歌もメジャーな所がそろってましたが、盤面の清掃は簡易にしかしておりませんので、今後一枚一枚メンテナンスしながら、のんびり聴き込んで行きたいと思ってます。
因みに、今回入手分の流行歌の中に平野愛子さんの盤が二枚あり、それぞれ「港が見える丘」と「君待てども」が入ったものだったのですが、蓄音機にかけたところその声の素晴らしさに魅了されました!
「港が見える丘」は、松竹映画「男はつらいよ 寅次郎忘れな草」(第11作)でリリーさん(浅丘ルリ子さん)が歌ってたのが頭の片隅にあったので、「おっ!?これがオリジナルか~」と聴きたくなってかけたわけですが、予想以上に素晴らしい歌声でした。
まさしく「濡れたビロウドの歌声」という表現がぴったりです。
浅丘ルリ子さんの歌唱も、単なる劇中歌の域を超えており、歌手としても凄く魅力的ですね。(頽廃的な雰囲気に関してはオリジナル以上かも)
リリー名義でCDをリリースしててもいい位だと思いますよ。
以下追記:
リリー名義ってわけではないですが、比較的リリー特集になってるCDを見つけましたので、注文しちゃいました!w