ターンテーブルの天鵞絨(ビロード)を張替えてみる

2019年6月30日

コロムビア蓄音機のターンテーブル張替えについて、材料が揃ってなかったので未着手だったのですが、準備が整いましたので改めて張替えに着手しました。

機体は、これまでも随時レストアを続けてきた、コロムビアのNo.460です。

傷んだターンテーブルの天鵞絨

ターンテーブルの表面にあちこち破れがあります。特に10インチ盤の外周からサウンドボックスを脱落させた跡なのか?外周部にそって天鵞絨面を引っ掻いたように傷が一周しています。

オークションでも、この手の個体が散見されますね。

必要な材料と道具

天鵞絨の生地とハトメパンチです。

生地の方は、光の当たり方によって明暗が変わって見える、クラッシュタイプを選びました。

ハトメ(ハトメパンチとのセット)はスピンドルのサイズを考慮し、穴径8mmのものとしました。(本当は+0.2mm程度欲しいところですが無いので……)

生地色を純正と合わせる気もなく、焦げ茶色の本体には青系が映えるだろうとの考えから、青にしました。(もっと暗めのネイビーでも良かったかも)

では作業の開始です

まずは元の天鵞絨を剥がすのですが、生地が劣化して破れやすくなってるので、外周部を丁寧に引き出しながら剥がしていきます。

剥がしたビロード中心部を裏から見たところ。

ハトメの作りが片面用で、生地に開けた穴の外側に突き刺して内側に爪を曲げる形式のようです。

生地裏面の厚みを持たせないためには、このパーツを再利用した方が良いのでしょうが、面倒なので今回は汎用の両面ハトメで代用した次第です。(ポータブル機の場合は、このパーツを再利用するか、汎用でも片面のハトメにした方がよさそう。両面ハトメで代用すると若干厚みが出てしまい、プラッター脱落防止でスピンドルに嵌めるバネが差し込めないと思われる)

今回は卓上型のコロムビアNo.460なので、少し厚みがある両面ハトメでも大丈夫そうとの考えから、両面ハトメを使います。

交換用の天鵞絨にかかるまえに、元の天鵞絨を剥がしたターンテーブルを清掃します。外周部にゴミが詰まっているので、精密ドライバーでホジホジしていきました。

すると……

麻ひもかな?

生地を抑えるための仕込みなのか?一回り以上納めてありました。

これは必要なのだらうか?貼りなおす生地を大きめに切って、外周部に埋めていけば隙間なく納められるので、麻ひもの埋め込みは要らない気がします……。(張替え前の生地と一緒にして、一応保存しておくことにします)

錆びやメッキ剥がれをドライバーで削ぎ落し、ブラシで軽くごしごしと汚れを落としました。

外周部のスリット内部からは、ゴミだけでなく錆びた鉄針がたくさん出てきました。

交換用生地を大きめに切り抜きました。(切り抜き方が雑ですねぇ~)

ところで……、この棒状のモノは何でしょう?

伸び縮みするので、縮めるとペンの様に短くなります。でも先端はペンではないですね。

正解は「ロッドアンテナ型磁石」です。これがあると蓄音機本体内に散らかってる鉄針をスイスイ掬い取ることが出来ます。(PC組立て中に筐体内に落としてしまったネジを拾うのに凄く便利なので持ってました)

これは、蓄音機いじりをされる全ての方にオススメのグッズですよ!たぶん100均で探せば見つかります。

閑話休題

切り抜いた天鵞絨生地の中心をポンチで打ち抜きます。

ハトメパンチで両面ハトメをかしめました。簡単ですね!

プラッター側に接着剤を薄く塗って、中心がズレないように気を付けながら生地を貼り付け、余分な生地を精密ドライバーの先端で外周部に押し込みます。これも割と簡単な作業でした。

本体に設置したところ。いい感じの色合いになったと思います。ためにしターンテーブルを回してみたら、クラッシュ(毛の向きをわざと乱してある)タイプの生地なので、明るく見えたり暗く見えたり繰り返す面白みがあることに気づきました。

中心のズレもなく、うまく貼ることが出来ました。(やはり両面ハトメの厚みで、わずかにスピンドルの露出量が減ってます)

新しい天鵞絨の接着が固まって落ち着くまで、いらないSP盤を重しに乗せておきます。

ついでにパーツ交換も

劣化したゴム足です。

他の蓄音機にも共通することですが、本体下のゴム足は経年劣化のために硬化縮退し、ビスがむき出しになってる事が多いです。

管理人ホシガメが新たに蓄音機を入手した時には、とりあえず一番最初にゴム足部分に養生テープを重ね張りし、むき出しになったビスで床やテーブルを傷つけないように気を付けてます。

コロムビアNo.460も例にもれず、ゴム足がダメになってビスがむき出し状態でしたので、新しいゴム足に交換しました。これで置き場所を傷つける恐れが無くなりました。

最後に

交換前の生地や麻ひもは、持っていても邪魔にはならないですし、何かの参考になるかもしれないので、念のため取っておくことにします。

不要SP盤の重しを増量した状態のNo.460全景。(機械によくないのですぐに取り外しました)

今回のレストア模様は以上となります。

ではまた。